「ゆずりは」新事務所&工房お披露目!
1月10日、クラウドファンディング「児童養護施設等退所者の方の働くことを支援する工房を開設したい」に挑戦中の「アフターケア相談所ゆずりは」の国分寺新事務所がこの日お披露目となり、約50名以上の関係者の方が新たな門出を祝うために駆けつけました。
お披露目の会の冒頭、所長の高橋亜美さんは、
「もともと小金井にあった前事務所が取り壊しに遭い、新しい場所を探してやっと見つかったのが、この国分寺の物件です。この2階建ての建物で、かねてから取り組みたいと考えていた就労支援の場所、ゆるやかに働ける場所を作りたいという思いが今日実現しました」
と挨拶。
その就労支援事業である「ゆずりは工房」を担当されるスタッフの松下千夏さんは、10年以上一般企業で働いてから、3年前児童養護関係のNPOに転職。そこで、その団体にスーパーバイザーとして関わっていた高橋さんと出会ったとおっしゃいます。
「自分は『食と職を繋げるゆるやかな就労支援の場が作れないものか』と考えていて、それを(高橋さんに)相談したところ、ちょうど『ゆずりは』としても就労支援の工房を作りたいというタイミングだったんです。そこで『是非その工房で働かせてほしい』と訴えた結果、今こうして関わっています」
「新しい試みを始めるとういことは、試行錯誤の繰り返しだと思うのですが、少しずつでも前に進めていければいい」(松下さん)
人の気持ちがこもる場所として
お披露目の会には、この新事務所&工房の施工を担当された大工の後藤秀三さんの姿もありました。
施工の際「内装には古材を使うこと」を高橋さんから希望され、普段無垢の国産材を手がけることが多い後藤さんは当初戸惑いを覚えたといいます。
「古材がぼろぼろ過ぎるのではないか、と最初思っていたんです。ですが、実際に扱ってみて認識を新たにしました。その素材そのものの中に、人の過去の気持ちがこもるようになるのではないか、という気がしています。だから、これから『ゆずりは』に出入りする皆さんの思いを吸って(建物が)命を持つようになるのかもしれない。関わってすごく勉強になりました」(後藤さん)
6年目を迎える小さな相談所の大きな一歩
会場ではキッチンを使っての美味しい料理も振る舞われ、工房で作られたジャムも即売、終始和やかなお披露目の会となりました。
「おかげさまで相談業務の方はたくさんのご相談をいただきうまくいっているのですが、運営の部分でまだまだ資金が足りないような状況です。今後、安定した補助金の獲得や、運営の面でもみなさんにもいろいろなお知恵を借りながら考えていければと思っています」
「ゆずりはは今年で6年目を迎えるのですが、この小さな相談所が活動できるのも日頃から応援し支えて下さる皆さまいてのことだと日々思っています。本当にありがとうございます」(高橋さん)
たくさんの人達に祝福されながら、新しい「アフターケア相談所ゆずりは」、いよいよスタートします!